口角ボトックスの料金は両側¥5,100〜¥44,000の幅があり、価格差の主因は使用製剤と単位数とされています。2026年の実勢相場を整理しました。
「両側¥2,200」と「¥44,000」が同じ施術名で並ぶ価格表——こうした20倍の価格差の背景にあるのが、使用製剤の違いです。両側10単位の料金相場は¥5,100〜¥44,000(2026年)で、最多価格帯は¥16,500〜¥25,000とされています。韓国製ニューロノクスやナボタが¥5,100〜¥16,500、アラガン社ボトックスビスタが¥16,500〜¥44,000です。「両側¥2,200」表示は韓国製と割引の組み合わせのケースが多く、クリニック技術料の別途加算が報告されています。比較は総額ベースが前提となります。
口角ボトックスの料金相場は、両側10単位で¥5,100〜¥44,000(2026年)とされています。最多価格帯は¥16,500〜¥25,000です。価格差の主因は使用製剤の違いで、韓国製ニューロノクス®・ナボタ®が¥5,100〜¥16,500、アラガン社ボトックスビスタ®が¥16,500〜¥44,000。「両側¥2,200」表示は韓国製と割引の組み合わせのケースが多く、クリニック技術料の別途加算が報告されています。比較は総額ベースが前提となります。
出典:ClinicJapan編集部調べ(2026年4月・各クリニック公式サイトの公表料金を集計)/参考:厚生労働省「美容医療の適切な実施に関する検討会」口角ボトックスの料金が¥2,200から¥44,000まで20倍以上の差がある理由は、実は単純です。使用している製剤が違うからです。
「口角ボトックス」という名前で提供されている施術には、大きく分けて以下の5種類の製剤が存在し、それぞれ薬価と料金帯が全く異なります。
そもそも口角ボトックスは、米国FDA・日本厚労省ともに口角部位への承認を取得していない。唯一承認されているボトックスビスタ®も承認適応は眉間・目尻・額などであり、口角はいずれの製剤でも適応外使用(オフラベル)となります。このため、各クリニックで説明・同意の上で実施される施術です。適応外であること自体は違法ではありませんが、料金・効果・リスクの開示がより厳密に求められます。口角ボトックスの基礎知識(仕組み・効果・ダウンタイム)については口角ボトックス完全ガイドをご覧ください。
口角ボトックスの最終的な費用は「1単位あたりの単価 × 注入単位数」で決まります。単位数は希望する効果の強さと筋肉量で変わります。
| 単位数 | 対象 | 韓国製 | ナボタ® | ボトックスビスタ® |
|---|---|---|---|---|
| 両側6単位 | 初回・軽い引き上げ | ¥3,000〜6,000 | ¥6,000〜12,000 | ¥12,000〜25,000 |
| 両側8単位 | 標準(やや控えめ) | ¥4,000〜8,000 | ¥8,000〜16,000 | ¥16,000〜35,000 |
| 両側10単位 | 日本人の標準量(推奨) | ¥5,000〜10,000 | ¥10,000〜20,000 | ¥16,000〜44,000 |
| 両側12〜16単位 | 筋肉が発達した方・男性 | ¥6,000〜16,000 | ¥12,000〜32,000 | ¥24,000〜66,000 |
| 両側20単位以上 | 海外体格・特殊症例 | ¥10,000〜20,000 | ¥20,000〜40,000 | ¥40,000〜88,000 |
日本人の口角下制筋(Depressor Anguli Oris、以下DAO)の平均的な筋肉量を考えると、両側10単位(片側5単位)が標準です。海外の症例報告では両側15〜20単位までの使用例もありますが、日本人女性に対しては過量となり、口元の動かしにくさや発音への影響リスクが高まります。
控えめに始めて調整
¥4,000〜44,000
初回の反応を見て標準化
¥5,000〜44,000
DAOが発達した方
¥6,000〜88,000
「安さだけで単位数を削る」は効果不足の原因
費用を抑えるために両側4単位以下にすると、DAOの抑制が不十分で変化を実感できないケースが多発しています。「効かなかった」と感じる症例の多くは、単位数不足か注入位置のズレが原因です。失敗例の詳細は口角ボトックスの失敗例と後悔をご覧ください。
製剤選択は料金に直結するため、各製剤の特徴を理解した上で選ぶ必要があります。
| 製剤名 | メーカー | 両側10単位 目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ボトックスビスタ® | アラガン社(米国) | ¥16,500〜44,000 | 日本厚労省承認(適応は眉間・目尻)。臨床データ豊富。口角は適応外使用 |
| ナボタ® | 大雄製薬(韓国) | ¥10,000〜20,000 | FDA承認あり。米国でも「Jeuveau」として流通。価格と実績のバランス◎ |
| ニューロノクス® | メディトックス社(韓国) | ¥8,000〜16,000 | 韓国で先行販売。日本未承認だがアジアでの使用実績は豊富 |
| コアトックス® | メディトックス社(韓国) | ¥18,000〜35,000 | 複合タンパク質を除去した高純度製剤。抗体形成リスクが低いとされる |
| イノトックス® | メディトックス社(韓国) | ¥12,000〜25,000 | 液状タイプで溶解不要。誤差が少ない |
ポイント:料金だけで製剤を選ばない
ボトックスビスタ®は確かに高価ですが、30年以上の臨床データと厚労省承認という信頼性があります。一方、ナボタ®はFDA承認を取得しており、米国市場でも流通しているため品質面での懸念は比較的少ないです。ニューロノクス®はナボタ®とよく混同されますが、全く別の製剤で製造元も異なる点に注意が必要です。
各製剤の詳しい違いと選び方は口角ボトックスの製剤比較で解説します。
主要な大手美容クリニックの口角ボトックス料金を比較しました。料金は各クリニックの公式サイト掲載価格に基づきます。
| クリニックタイプ | 製剤 | 料金帯(両側) | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 大手チェーン | ボトックスビスタ® | ¥16,000〜¥20,000 | 保証制度あり・認定医在籍院あり |
| 大手チェーン | 韓国製 | ¥8,000〜¥15,000 | 初回限定や割引制度がある院も |
| 低価格訴求型 | ボトックスビスタ® | ¥16,000〜¥20,000 | 平日割引・LINE割引制度あり |
| 注入専門院 | ボトックスビスタ® | ¥20,000〜¥35,000 | 院長執刀・少数精鋭 |
| プレミアム院 | ボトックスビスタ® | ¥35,000〜¥44,000 | 術後ケア充実・少数案件 |
価格の読み方
極端に安い価格表示は最大割引適用後のキャンペーン価格や、韓国製ボツリヌス製剤使用時の料金であるケースが多いです。プレミアム価格帯(¥44,000〜)は院長執刀や術後ケアを含む設定が一般的です。単純な価格比較だけでなく、「製剤は何か」「認定医か」「保証はあるか」の3点を揃えた上で比較することが重要です。クリニックの選び方はクリニックの選び方をご参照ください。
同じ製剤でも、クリニックの立地によって料金に差があります。
| 地域 | 両側10単位 相場 | アラガン製の目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 東京(銀座・表参道) | ¥20,000〜44,000 | ¥25,000〜44,000 | 院長執刀や個人クリニックが集中。プレミアム価格帯 |
| 東京(新宿・池袋・渋谷) | ¥5,100〜20,000 | ¥16,500〜25,000 | 大手チェーン激戦区。価格競争が最も激しい |
| 大阪(心斎橋・梅田) | ¥6,000〜18,000 | ¥15,000〜22,000 | 東京より10〜15%安い傾向。選択肢も豊富 |
| 福岡・名古屋 | ¥8,000〜20,000 | ¥16,500〜28,000 | 大手チェーンの地方院が中心 |
| 地方都市 | ¥10,000〜25,000 | ¥18,000〜30,000 | 価格差は小さいが選択肢が限られる |
「新宿・池袋が最安」の理由
東京の新宿・池袋・渋谷エリアは大手チェーンが密集しており、価格競争が激しい傾向です。複数の全国展開大手美容チェーン・老舗大手の院が徒歩圏内に複数あります。一方、銀座・表参道は個人クリニックや院長執刀メインのクリニックが中心で、客単価設定が高い傾向にあります。どちらが良いかは「価格重視か、担当医の経験重視か」で判断すべきです。
予算に応じて、どのような施術が可能かをシミュレーションしました。
韓国製ボツリヌス製剤両側8〜10単位。大手美容チェーンのキャンペーン価格や韓国製メニューを活用した最安値帯です。効果はアラガン製とほぼ同等とされますが、臨床データの蓄積量と品質管理基準に差があります。初回で効果と自分の筋肉の反応を確認したい方向け。大手チェーンのモニター制度を活用すれば、さらに安くなるケースも多いです。
ボトックスビスタ®両側10単位、またはナボタ®両側10〜12単位。最もコストパフォーマンスの良い、相場の中心となる価格帯です。大手美容チェーンの¥16,500前後がこの価格帯の代表的な例です。多くの症例でこの予算帯で十分な効果が報告されています。初回〜2回目の施術として最も推奨される予算帯です。
個人クリニックの院長執刀・ボトックスビスタ®両側10〜12単位。注入専門院や銀座エリアのプレミアム個人院で提供される価格帯です。症例数の多い医師による丁寧なデザインと注入で、左右差や効きすぎのリスクを抑えられます。DAOが発達した男性や、過去に失敗経験がある方にはこの価格帯が適します。
口角ボトックス+ほうれい線ヒアルロン酸+マリオネットライン治療のフルセット。口元全体のエイジングケアを一度に行う組み合わせです。この価格帯になると糸リフトも選択肢に入るため、カウンセリングで両方の見積もりを取るのがおすすめです。
広告の「¥○○〜」は最低料金であり、実際に支払う金額にはこれらが加算される場合があります。
| 項目 | 相場 | 大手の対応 |
|---|---|---|
| 初診・カウンセリング料 | 無料〜¥3,300 | 大手はほぼ無料 |
| 麻酔クリーム | ¥550〜2,000 | 別途料金のクリニックが多い |
| 氷冷却(痛み軽減) | 無料 | ほぼ全院無料 |
| 細い針(ナノニードル等) | 無料〜¥3,000 | 湘南は標準装備、別途料金の院もあり |
| 術後検診・微調整 | 無料〜¥5,000 | 2週間以内の微調整は無料が多い |
| 指名料 | ¥5,000〜20,000 | 院長や人気医師の指名時に発生 |
| 同日追加施術 | 各施術の正規料金 | 事前見積もりを必ず確認 |
カウンセリングで必ず確認すること
「総額でいくらになりますか?」「追加料金が発生する可能性はありますか?」「使用する製剤の具体的な商品名は?」の3つは必ず聞きましょう。特に「ボトックス」と書かれていてもアラガン製のボトックスビスタ®とは限らない点に注意が必要です。カウンセリング時の見積もりと当日の最終金額が大きく異なるクリニックは避けるべきです。カウンセリングガイドも参考になります。
ナボタ®やニューロノクス®を選べば、アラガン製の1/3〜1/5の価格になります。ナボタ®は米国FDA承認も取得しており、品質面での懸念は比較的少ないです。予算重視ならまずこの選択肢から検討するのがおすすめです。
多くのクリニックが症例写真の提供を引き換えにモニター割引を設定しており、口角部位の場合は20〜40%オフになるケースが多いです。顔全体の公開/口元のみ公開など、公開範囲の条件はクリニックにより異なります。一部の大手美容チェーンでは口角ボトックスに限定したモニター募集もあり、条件次第で施術料が全額無料になる枠を提供する院もあります。
口角単体ではなく、エラボトックスやガミースマイルボトックスとのセットで契約すれば1部位あたりの単価が割安になります。複数の大手美容チェーンで提供されるセットプランは、単体購入より20〜30%お得になる設計の院もあります。将来的に他の部位も検討しているなら、この選択肢がおすすめです。
大手美容チェーンの一部では独自のポイントシステムやLINE会員クーポン、楽天ポイント連携などを持つ院もあります。継続的に通うなら会員登録の価値はあります。
「平日最大30%OFF」のような、平日限定の割引を設けているクリニックは多いです。土日に通う必要がないなら、平日の昼間枠が最もお得です。
口角ボトックスは1回で終わりの施術ではありません。効果を維持するには3〜4ヶ月ごとのメンテナンスが必要となります。ただし、繰り返し治療を行うことでDAOが徐々に萎縮し、徐々に注入間隔が延びるケースもあります。
3年間トータル:¥116,000〜398,000(ボトックスビスタ®・筋肉萎縮に伴う頻度減を想定)
韓国製ボツリヌス製剤を使った場合は、3年間トータルで¥45,000〜200,000程度に抑えられます。エラボトックスのように4〜6ヶ月持続する部位と違い、口角は頻繁に動かす筋肉のため持続期間が短めになる傾向があります。持続期間の詳細は口角ボトックスの効果と持続期間で解説します。
口角ボトックスの費用は他の口元治療と比較するとどうなのか、年間コストで比較してみました。
| 施術 | 1回の費用 | 年間コスト | 3年間トータル | メリット |
|---|---|---|---|---|
| 口角ボトックス | ¥5,000〜44,000 | ¥15,000〜180,000 | ¥45,000〜400,000 | ダウンタイムほぼなし・調整可能 |
| ほうれい線ヒアルロン酸 | ¥30,000〜80,000 | ¥30,000〜160,000 | ¥90,000〜480,000 | 即効性◎ ボリューム補充 |
| 糸リフト(口元) | ¥30,000〜150,000 | ¥30,000〜150,000 | ¥60,000〜300,000 | 1年以上持続・リフト効果 |
| 口角挙上(切開) | ¥200,000〜500,000 | — | ¥200,000〜500,000 | 長期持続・再治療の頻度は低い |
| HIFU(口元) | ¥30,000〜100,000 | ¥60,000〜200,000 | ¥180,000〜600,000 | 肌質改善も兼ねる |
※口角ボトックスは年3〜4回、ヒアルロン酸は年2回、糸リフトは年1回、HIFUは年2回で計算。口角挙上は効果が長期持続するため年間換算の対象外としています。
「口角挙上の方が安い」は本当か?
口角挙上(切開)は1回¥200,000〜500,000と高額ですが、効果が長期間持続するため、長期的には口角ボトックスを繰り返すよりトータルで安くなるケースもあります。ただし、切開による傷跡・2〜4週間のダウンタイム・仕上がりの調整困難というリスクを受け入れる必要があります。ボトックスは効きすぎても3〜4ヶ月で元に戻りますが、切開は一度行うと取り返しがつきません。「費用だけ」で判断せず、リスク許容度も含めて検討する必要があります。
カウンセリングに行く前に、以下の質問リストを用意しておくと料金面で後悔するリスクを減らせます。
カウンセリング時に何を聞くべきかはカウンセリングガイドで、医療ローンや分割払いの選択肢は支払い方法ガイドで整理しています。
「¥2,200〜」と書いてあっても、それが韓国製ボツリヌス製剤+初回限定+平日割引+1単位あたりの価格という組み合わせで、実際の両側10単位の総額は¥20,000以上になるケースがあります。「〜」の表記には必ず「どの条件で」「何単位で」を確認することが大切です。
「ボトックス注射¥5,100」と書いてあっても、実際にはアラガン製ボトックスビスタ®ではなく韓国製ボツリヌス製剤というケースが多いです。「ボトックス」は本来アラガン社の登録商標ですが、日本では一般名詞として使われているため混同が起こりやすいです。必ず商品名を確認すること。
「今日契約すれば30%オフ」は美容クリニックの定番営業トークです。本当に良いクリニックは即決を求めない。カウンセリング後は必ず持ち帰り、最低2〜3院で見積もりを比較してから決めることをおすすめします。
施術中に「もう2単位追加した方が効果的です」と言われ、事前見積もりより高くなるケース。事前に「当日の追加単位には上限を設けてほしい」と伝えておくか、追加の場合の1単位あたりの料金を確認しておくのが安心です。
口角下制筋(DAO)の解剖と注入技術に関する主要文献:
本記事の解剖学的記述は上記の学術文献を参照しています。各文献は PubMed で原文を確認できます。